【2025年度最新版】第20次公募スタート!ものづくり補助金を解説|申請要件・補助率・採択ポイント・補助対象要件も説明

補助金・助成金

中小企業の設備投資を強力に後押しする「ものづくり補助金(第20次公募)」が2025年4月25日に公募開始!
最大3,000万円、補助率最大2/3の手厚い支援を受けられる本補助金は、今、まさに事業変革を目指す中小企業にとってのチャンスです。

この記事では、補助金の概要、補助対象要件、審査の視点、採択のコツ、過去の採択事例まで、中小企業診断士の立場からわかりやすく解説していきます。


1. 補助金の概要|申請スケジュール・補助額・対象経費

  公募スケジュール

項目日程
公募開始2025年4月25日(金)
電子申請受付開始2025年7月1日(火)17:00
締切2025年7月25日(金)17:00

申請は電子申請(GビズIDプライム)でのみ受け付けています。


 申請枠・補助内容まとめ

申請枠補助上限額補助率概要
高付加価値化枠750万~2,500万円(従業員数により異なる)中小企業:1/2、小規模・再生事業者:2/3新製品・新サービス等の開発・生産性向上
グローバル枠最大3,000万円同上輸出、インバウンド、海外共同研究・投資 等

※「小規模事業者」は従業員数20人以下(製造業は5人以下)、再生事業者の定義に合致する事業者を含む


  特例措置による補助率・補助上限の引き上げ

特例区分内容条件
賃上げ特例(補助上限加算)最大+1,000万円賃金年6%以上増、最低賃金+50円の目標達成
補助率引き上げ特例2/3へ引き上げ最低賃金+50円以内で雇用している従業員が30%以上 等

 補助対象経費

  • 機械装置・システム構築費(必須)
  • 技術導入費・外注費
  • クラウドサービス利用費
  • 知的財産権取得費
  • 原材料費(試作関連)
  • 海外展開関係費(グローバル枠限定)

2. 補助金を実施する背景と目的

ものづくり補助金の背景には、日本の中小企業が直面する以下の課題があります。

  • デジタル化の遅れ
  • 原材料費やエネルギーコストの高騰
  • 賃上げ圧力と人材不足
  • 海外展開の必要性

これらに対応するため、政府は「生産性向上と賃上げを伴う投資」を支援する補助制度を展開。本補助金はその中心的役割を担っています。


3. 補助対象要件|基本・特例・グローバルの3分類

申請にあたっては、「補助対象者」に該当するだけでなく、「補助対象要件」をすべて満たす必要があります。

 基本要件(全申請者共通)

要件内容
基本要件①:付加価値額増加年3%以上の付加価値額(営業利益+人件費+減価償却費)成長
基本要件②:賃金増加従業員・役員の給与総額を年平均2%以上増加【未達時は返還義務】
基本要件③:最低賃金水準最低賃金+30円以上を毎年維持【未達時は返還義務】
基本要件④:子育て両立支援従業員21名以上の場合、次世代育成法に基づく行動計画が必要

 グローバル要件(グローバル枠申請時のみ)

分類要件
海外投資型海外支店・子会社との共同設備投資海外支出の経費比率、契約書等の提出義務
輸出型海外市場向け製品・販路開拓海外市場調査報告書の提出、販売先条件あり
インバウンド型訪日外国人向け商品・体制強化売上半数以上が訪日客、プロトタイプ報告などが必要

4. 審査方法|書類と口頭による厳正な選考

● 審査の流れ

  1. 書面審査(事業計画書)
  2. 口頭審査(プレゼンテーション・ヒアリング)

審査は、外部有識者によって「技術性」「事業性」「実現可能性」「経営力」など多面的に評価されます。

● 評価項目(抜粋)

  • 補助事業の適格性(要件を満たしているか)
  • 経営課題と市場ニーズへの対応力
  • 投資の波及効果(雇用、地域経済への影響)
  • 財務・事業継続性の安定性
  • 製品・サービスの新規性と成長性

5. 採択されるためのポイント|事業計画書作成の実践知

補助金申請で最も重要なのは「説得力ある事業計画書の作成」です。以下の観点を意識しましょう。

  ポイント1:課題と解決策の一貫性

例:作業が属人的 → IoT機器導入 → 工程標準化&作業時間30%削減

  ポイント2:数値目標の明示

例:売上前年比+20%、利益率+5%、賃金年平均+3%

  ポイント3:自社の強みと市場ニーズの接点

差別化要素を明確にし、競争優位性を説明

  ポイント4:費用対効果を数値で示す

補助金での支出に対して、どれだけリターンが見込めるかを具体的に


6. 採択事例の紹介と傾向

  事例①:自動車部品メーカー(高付加価値化枠)

  • 投資内容:5軸加工機とCAM導入
  • 成果:工程時間30%削減、取引先からの受注量増加

  事例②:健康食品メーカー(グローバル枠)

  • 投資内容:輸出対応の製造ライン・多言語対応ECサイト構築
  • 成果:台湾向け出荷量月1万個を超え、新販路獲得

  事例③:建築業(高付加価値+特例適用)

  • 投資内容:BIM連携システム導入+従業員再教育
  • 成果:設計時間削減と若手技術者の定着向上

7. まとめ|「変革×成長」を目指す企業こそ、今すぐ申請を!

「ものづくり補助金」は、単なる設備投資支援ではなく、企業のビジネスモデルそのものを変革するための制度です。

  • 申請締切:2025年7月25日(金)
  • 要GビズIDプライム
  • 補助対象要件・特例条件を事前確認!

採択されるためには「現状の課題→変革の内容→成果目標」を明確にした事業計画が不可欠です。

本ブログでは、引き続き補助金申請ノウハウを発信していきます。

また、申請を検討される際には、必ず募集要項で本助成金の申請条件や対象経費等を改めてご確認頂き、ご不明な点は事務局へお問い合わせ下さい。https://portal.monodukuri-hojo.jp/common/bunsho/ippan/20th/%E5%85%AC%E5%8B%9F%E8%A6%81%E9%A0%98_20%E6%AC%A1%E7%B7%A0%E5%88%87_20250516.pdf

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