【2025年度最新版】東京都「女性の活躍推進助成金」とは?中小企業が知っておきたい活用法と申請ポイントを徹底解説

補助金・助成金

女性の社会進出が加速する中、企業に求められるのは「環境整備」と「新たな雇用の創出」です。特に中小企業にとっては、女性の活躍推進に取り組むことが人材確保、職場の多様性向上、生産性の向上など、さまざまな面でプラスに働く重要な経営戦略といえます。

この記事では、東京都が令和7年度(2025年度)に実施する「女性の活躍推進助成金」について、中小企業向けにわかりやすく解説していきます。助成内容や対象経費、申請方法、注意点までを網羅しており、これから申請を検討している経営者や支援者の方に最適な情報を提供します。

女性の活躍推進助成金https://www.koyokankyo.shigotozaidan.or.jp/jigyo/jokatsu/jokatsu.html


事業目的|なぜ「女性の活躍推進助成金」が重要なのか?

東京都が実施する「女性の活躍推進助成金」は、女性の新規採用と職域拡大を目的とした職場環境整備を行う中小企業等に対して、設備整備などにかかる費用の一部を支援する制度です。

女性が少ない職種や職場環境に対して、専用トイレや更衣室、ロッカー、休憩室などを整備することで、女性が働きやすくなる職場をつくり、新たな採用につなげることが期待されています。

これは単なる福利厚生の拡充ではなく、「企業の競争力強化」と「持続可能な組織作り」に直結する取り組みです。


事業内容|助成対象事業・対象者・助成額と率・対象経費・期間

 助成対象事業

女性の新規採用および、女性の少ない職種における職域拡大を目的とした、女性専用設備の新設・整備が対象です。具体的には以下のようなものが含まれます:

  • 女性専用トイレ、洗面所、更衣室
  • ロッカー(女性更衣室内)
  • 休憩室、シャワー室、洗濯機、仮眠室
  • ベビールーム(授乳・オムツ替えなど一時的に使用)
  • 工事現場用の女性専用仮設トイレ
  • 性別に関わらず使用できるトイレ(※女性専用設備と併設の場合)

なお、既存設備の単なる改修(老朽化による更新など)は原則として対象外です。ただし、和式トイレを洋式へ変更するなど、一部例外があります。

 助成対象者

助成金を申請できるのは、以下の条件等を満たす東京都内の中小企業者、個人事業主、団体等です:

  • 常時雇用する労働者数が300人以下
  • 東京都内に本店または支店・事業所がある
  • 都内で営業実態がある
  • 都税の未納がない
  • 過去5年間に重大な法令違反がない
  • 就業規則を届け出ている
  • 女性の新規採用計画があること(もしくは、数値目標を定めた行動計画がある)

 助成率と限度額

  • 助成率:対象経費の2/3以内(税抜き)
  • 助成上限額:500万円
  • 助成下限額:設定なし

例えば、設備整備に600万円(税抜き)かかる場合、最大で400万円まで助成されます。

 助成対象期間

  • 開始日:令和7年5月8日(支給決定日以後)
  • 終了日:令和9年3月31日まで

スケジュール|いつまでに申請すればいい?

申請に必要なスケジュールは以下のとおりです:

  • 事前予約期間(電話予約):令和7年5月8日(木)~12月15日(月)
  • 申請書類提出期間(持参):令和7年5月8日(木)~12月22日(月)

なお、申請は来所による面談提出が必須です。事前予約を行わずに訪問しても受付されませんので注意してください。


助成対象事業の詳細

助成対象となる「女性専用設備」の整備にはいくつかの前提条件があります。

  • 女性の新規採用計画があること(少なくとも3ヶ月以上の採用活動)
  • 女性が少ない職場・職種に対する採用であること
  • 職場環境の整備が、採用に必要不可欠であること

これらの要件に基づき、整備される設備は「明確に女性専用であること」が求められます。

さらに、「性別に関わらず使用できるトイレ」の整備は、あくまで女性専用設備と一体的に実施する場合に限り助成対象となります。


助成対象経費の詳細

助成対象経費は以下のように分類されます:

 工事請負費

  • 女性専用トイレ、更衣室、仮設トイレなどの新設・改修工事費

 消耗品費(10万円未満)

  • ロッカー、洗面台、洗濯機、家具類などの備品

 役務費

  • 仮設トイレの運搬費

 賃借料

  • 仮設トイレのレンタル費用(工事期間中)

 経費の注意点

  • 助成対象はすべて「支給決定日以降に契約・支払いが行われたもの」に限られます
  • 経費は必要最小限であり、社会通念上妥当な価格であることが求められます
  • 自社製品、中古品、家族会社との取引などは対象外
  • 設備は、助成事業完了後も5年間は移転・処分できません

申請方法等|具体的な手続きの流れ

申請手続きの概要は以下の通りです:

 電話予約(事前予約)

  • 必ず提出希望日の予約が必要(TEL: 03-5211-2768)
  • 平日9:00~17:00(昼休み除く)

 申請書類の持参提出

  • 指定された日時に、東京しごと財団へ訪問
  • 面談形式で内容確認が行われる

 審査・支給決定

  • 書類審査+現地調査
  • 「支給決定通知書」が郵送で届く

 事業の実施

  • 新規採用活動+設備整備
  • 支給決定後に開始することが条件

 実績報告・助成金請求

  • 完了後1ヶ月以内に実績報告
  • 確定後、助成金が振り込まれる

審査方法|審査通過のために押さえておくべきポイント

審査では以下のような観点が重視されます:

  • 新規採用計画が具体的で現実的か
  • 職場環境整備が必要不可欠な内容か
  • 提出書類が正確で整っているか
  • 工事計画が法令を遵守しているか
  • 設備の価格・数量が適正か

また、女性の採用数と設備内容の整合性が問われます。採用予定数以上の設備申請は却下される可能性があります。


まとめ|女性の活躍を支える「環境整備」は経営戦略の一環

令和7年度「女性の活躍推進助成金」は、東京都が女性の活躍を後押しする重要な支援策であり、中小企業にとっては採用力の強化、職場環境の改善、人材の定着につながるチャンスです。

一見すると制度が複雑に見えるかもしれませんが、以下のような企業には特におすすめです:

  • 女性を新たに採用したいが、設備整備がネックになっている
  • 工事現場や男性比率の高い職場に女性を迎え入れたい
  • 女性活躍推進法に基づく行動計画を策定している

これを機に、女性が働きやすい職場づくりを進め、企業の多様性と生産性を高めていきましょう。

助成金は予算上限に達し次第、募集が終了する可能性がありますので、申請をご検討の方は早めの準備をおすすめします。

申請を検討される場合は必ず募集要項をご確認下さい。

募集要項https://www.koyokankyo.shigotozaidan.or.jp/jigyo/jokatsu/jokatsu.html


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